野生のジャイアントパンダの貴重な動画。食事、子育ての様子も

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ジャイアントパンダ

ジャイアントパンダは、食肉目クマ科に属する雑食性の大型哺乳類で、オカピ、コビトカバと並び世界三大珍獣のひとつです。

その白黒ではっきり分かれている体色が特徴のジャイアントパンダは、「客寄せパンダ」というフレーズが日常的にも使われているように、昔からパンダ目当てに動物園に来るお客さんも非常に多い日本人にも人気の動物です。

最近では、2017年6月12日に上野動物園で生まれたジャイアントパンダのメスの赤ちゃんの名前が、「シャンシャン(香香)」に決まったとのニュースがありました。

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野生のジャイアントパンダの生息地は、かつては北京周辺からベトナム北部、ミャンマー北部に広く生息していたことが確認されていますが、現在は中国西部の四川省、陝西省、甘粛省などごく一部の地域の、標高1300m~4000mの竹林のある山岳地帯のみに生息しています。

ジャイアントパンダの体長は、120~190cm、体重は約70~130㎏ほどとなります。

そして忘れられがちですが、10cm~20cmほどの白色の短い尻尾があります。

ぬいぐるみなどでたまに黒い尻尾のパンダを見かけますが、これは誤った認識で作られたもので白黒や黒色の尻尾はなく、パンダの尻尾は必ず白色です。

ジャイアントパンダの寿命は、野生で15~20年ほど、動物園のような飼育下だと25~30年ほどですが、中には35年以上も生きたパンダもいたようです。

ジャイアントパンダの身体的な特徴は、なんといっても別名でシロクログマとも呼ばれるハッキリとした白黒模様なのですが、ではパンダはなぜ白黒なのかという疑問があります。

これには専門家でさえもまだはっきりした理由はわかっていないのですが、雪深い山岳地帯の竹林に住んでいるジャイアントパンダは、トラやユキヒョウなどの捕食者から身を隠すために白黒の保護色になったという説や、広大な縄張りで非常に発情期間が短いメスをオスが効率よく見つけるため、といった説がありますが真偽のほどは確かではありません。

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大人のパンダは非常に大きいですが、生まれたばかりのパンダの赤ちゃんは体長わずか10cmほど、体重は100~200gほどとめちゃ小さいです。

生まれたばかりの頃はピンク色をしている目も空いていない赤ちゃんパンダですが、生後3週間くらいで黒い模様が徐々にあらわれてきて、生後40日くらいでパンダらしく白黒の毛が生えそろってきます。

また他の種類のクマは物をつかむことができませんが、ジャイアントパンダは竹や笹などを器用に掴んで食べる事ができるのも特徴です。

これは「第六の指」と呼ばれる指のような形をした突起した部分が竹をつかみやすいような構造になっています。

竹や笹ばかり食べているイメージが強いジャイアントパンダですが、クマの仲間ですので雑食性の動物です。

主食は竹、笹、タケノコなどですが、野生のパンダはかつてのクマとしての凶暴な性格が垣間見れることもあるようで、ほかにも果実、魚、卵、小動物などを食べる事もあります。

生息している環境への適応として進化し、主に草食となったジャイアントパンダですが、パンダの消化器官は肉食動物に近いものとなっており、栄養価が低い竹などを消化するのには非常に不向きです。

そのため1日およそ12時間も食事の時間に費やし、自分の体重の40%にも達する15~40kgの竹を1日に食べています。

ジャイアントパンダは縄張りを作り単独行動する野生動物です。

またクマ科に属するクマの仲間ですが、他のクマと違って冬眠はしません。

これは生息する自然環境において、冬の期間も餌となる竹が豊富だったため冬眠する必要がなく進化してきたと考えられています。

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日本に初めてジャイアントパンダがやってきたのは1972年、日中友好の証として中国より日本に2頭のパンダが上野動物園に贈られました。

黒柳徹子さんがパンダの大ファンだったことからテレビでも盛んに取り上げ、以後日本にパンダフィーバーが起こりパンダは上野を象徴する動物となりました。

かつてはアジアの広い範囲に生息していたジャイアントパンダですが、開発による生息域の破壊や毛皮の為の乱獲などで、1970年代にはおよそ1000頭まで減少してしまい、絶滅危惧種に指定されました。

その後、中国政府による保護活動の甲斐もあって、現在では1800頭まで生息数が回復してきています。

今回は野生のジャイアントパンダが食事をしている様子や、子育てしている様子、山の斜面を歩き回って木に登っている様子など、普段はなかなかカメラに収められていない野生のパンダの様子をとらえたナショジオ動画です。

「シャンシャン」と名前が付けられた上野動物園の赤ちゃんパンダの誕生でさらに話題となっているジャイアントパンダ。

この貴重な珍獣が絶滅することなく、ぜひ野生でもさらに生息数が増えていってほしいものです。