美しい純白の羽毛がとても神秘的なシロフクロウ。
そして全世界で大人気となった映画「ハリーポッター」にも主人公ハリーが飼うペットとして登場し、一躍知名度も上がりました。
特に、ハリーポッター発祥のイギリスでは、映画の大ブレイクと共にシロフクロウもペットして大人気となりましたが、飼い主の飼育放棄による不法放鳥が多く発生し社会問題にもなっています。
シロフクロウは、フクロウ目フクロウ科に分類される猛禽類で、英語では「Snowy Owl」と呼ばれています。
今回は、シロフクロウの生態や特徴、性格のほか、ヒナがねずみを丸飲みしている食事の動画などをご紹介したいと思います。
シロフクロウの生息地は、北極圏のツンドラ地帯の草原や湿地帯、岩場などの開けた場所に生息していますが、冬の間は北アメリカやヨーロッパ、ロシア、アジアまで南下して冬を越します。
日本でも冬場には北海道などでシロフクロウの姿を見ることができます。
シロフクロウはフクロウの中では大きな体をしており、体長は50~70cm程度、体重は1.5~3kg程度、翼を広げると1.5mもの大きさになります。
メスの方がオスよりも体が大きいのが特徴です。
また、オスは真っ白な羽毛をしていますが、メスは黒や灰色の斑点模様がありオスよりも黒ずんだ体色をしているので、オスのメスの区別は簡単にできます。
シロフクロウの羽毛は足の指までしっかり生えており、また黒いくちばしのまわりも羽毛で覆われていて、寒さの厳しい寒冷地に適応しているのも特徴となっています。
野生のシロフクロウの寿命は9年程度と言われていますが、ペットとして飼育される場合は20~25年程度も長生きするようです。
肉食のハンターである猛禽類のシロフクロウは、草が生い茂った草むらや雪の下の見えない獲物を見つけることができる鋭い視力と鋭い聴力を持っています。
シロフクロウは主にレミング(タビネズミ)やその他のネズミ、ウサギ、鳥類や魚などを獲物にしますが、忍耐強い性格を持つシロフクロウは、レミングの掘った雪のトンネルの上で飛び
回り、驚いてトンネルから飛び出してきたレミングを捕まえるといった非常に頭脳的な狩りもできます。
捕えた獲物はそのまま丸ごと飲み込んでしまいますが、消化できない骨や毛はペレットとして吐き出します。
シロフクロウの生態としては、多くのフクロウが夜行性なのに対し、朝や夕方だけでなく昼間も活動し狩りを行います。
これは北極圏の夏は白夜のため、太陽が1日中沈まず明るいためだと考えられています。
またシロフクロウは基本的に一夫一婦制のため、一度カップルになると同じ相手と一生共にします。
特に子育て中のシロフクロウの親の性格は非常に好戦的で荒々しく、自分たちの巣に近づくものはそれが狼であっても人間であってもしつこく追いまわして排除します。
シロフクロウのメスは通常3~8個の卵を産み、1カ月程度温めます。
ヒナたちは1カ月半程で巣立っていきますが、ヒナの生存率は餌となるレミングの数に非常に左右されるため、食料が乏しい時は繁殖活動を全くしないケースも見られます。
今回は、シロフクロウ夫婦の子育ての様子をご紹介したいと思います。
生まれたヒナは生後数週間ほどで巣の周りを歩き始めますが、食欲旺盛なヒナたちは親鳥が餌を持ち帰ると我先にと駆け寄って餌をもらいに行きます。
食欲旺盛な食べ盛りのシロフクロウのヒナたちがネズミを丸飲みしてしまう、極寒の北極の地でたくましく生きるシロフクロウのヒナの豪快な食事動画をご覧ください。