チベットの山岳地帯に生息する野生のユキヒョウがヤクの子どもを襲撃。
子どものヤクに噛みついたユキヒョウを追っ払おうと、母親のヤクがユキヒョウに頭突きを食らわしたり大きな角で攻撃したりしますが、ユキヒョウは母親の攻撃に耐え子どものヤクに噛みついたまま離れません。
ヤクは、インド北西部、チベット、パキスタン北東部の標高4,000m~6,000mの高地に生息しているウシの仲間の草食動物で、体長はオスで2.8~3.2m、メスで2m~2.2m、体重はオスで800~1,000kg、メスで325~360kgにもなる巨大な野生のウシです。
独特のカーブを描いた大きな角が特徴的で、ヤクの乳から作ったヤクバターやヤクチーズなどが有名です。
対して生息域では頂点捕食者であるユキヒョウの大人でも、体長1m~1.5m、体重35~70kg程度と体格では大人のヤクには全くかないません。
またユキヒョウの繁殖についてですが、繁殖期は冬の11~3月ごろで普段は単独行動しているユキヒョウもこの時期はオスとメスが一緒に行動します。
およそ90日間ほどの妊娠期間を経て、春に2,3匹の子どもを出産します。
生まれたばかりのユキヒョウの赤ちゃんの体重は300~500g程度ですが、既に厚い体毛が生えています。
他のネコ科動物に多く見られるように、ユキヒョウの育児も母親だけが行います。
生後2か月目くらいから徐々に固定物も食べ始めますが、長ければ生後半年程度は授乳も行われます。
子どもは生後2年程度は母親と行動を共にし、狩りの仕方など厳しい自然環境で生きていくための知恵を学びその後独立していきます。
ユキヒョウに襲われている自分の子どもを必至に守る母親のヤクですが、このユキヒョウにも子どもがいるようで、獲物を取らなければ飢え死にしてしまいます。
ユキヒョウもヤクも自分の子どもに命をつなぐために必死で戦っている「母親は強し」の動画です。