ラッコの毛皮のすごい秘密!生態や性格は?かわいい赤ちゃんラッコも

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ラッコ

寝るときに手をつないでいる様子などがメディアで紹介され、まるでぬいぐるみのようなそのかわいい姿が人気となっているラッコ。

ラッコはイタチ科カワウソ亜科ラッコ属に分類される海洋哺乳類です。

英語では「sea otter(海のカワウソ)」と呼ばれていますが、カワウソの仲間の中で川や湖などの水棲に進化したのがカワウソ、海に進出して陸上に依存しない生態に進化したのがラッコです。

極寒の地域でも体を暖かく保ち、水にプカプカ浮けるラッコの毛皮のすごさの動画や、生態、性格についてご紹介したいと思います。

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ラッコの生息地としては、かつては日本の北海道や樺太沿岸、アリューシャン列島、アラスカ、カリフォルニアの南部まで広い範囲に生息していましたが、
現在はアメリカのカリフォルニア州からアラスカ州から日本の千島列島の沿岸地域にかけて、岩場やコンブ(ジャイアントケルプ)の森に生息しています。

ラッコは生涯のほとんどを水中で生活し、陸上には上がることはごく稀です。

ラッコの体の大きさは、オスは体長1.2~1.5m、メスは1~1.4mほどとなり、体重はオスは22~45kg、メスは14~33kgほどで、イタチ科の中では最大の大きさの動物です。

またラッコの野生での寿命は15~20年程度で、メスはオスよりも長生きする傾向があるようです。

ラッコの身体的な特徴として、非常に高密度な体毛を持っており、このきめ細かい毛皮のおかげで防寒し体温を保ち、また水をはじきプカプカと海面に浮いていられるのですが、その毛皮を清潔に保つために毛づくろいを毎日5~8時間も丁寧に行います。

またラッコの後ろ足には水かきがあり、平べったいひれ状になっていてまるでダイバーが使うフィンのような役割をしています。

ラッコは非常に優れた潜水能力を持ち、1分間~5分間程度は潜っている事が可能な優秀なダイバーです。

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肉食性のラッコの食べ物は、ウニ、エビ、カニ、アワビ、二枚貝、カキ、イカなどを海でつかまえ餌として食べています。

ラッコが餌とする種類の食べ物は全部で33種類にもなりますが、ラッコにも食べ物の好き嫌いがあるようで、大好物の2,3種類の餌ばかりを食べる偏食家です。

このラッコの好物は自分の子供にも引き継がれていきます。

またラッコは一日に体重の約15~30%もの量を食べる大食漢でもあります。

体が小さくアザラシやマナティのように防寒となる脂肪がほとんどないラッコは、体温を維持するためにたくさんの餌を食べてどんどんエネルギーを作り続けていかなければならないからです。

ラッコの生態としては、メスと子どもたちからなる群れと、オスだけの群れに分かれて暮らしています。

オスのラッコだけが縄張りを持ち他のオスが縄張りに入ってこないように自分のテリトリーを見回りますが、メスは縄張りを持たず自由にいくつかのオスの縄張りを行き来しています。

ラッコは一夫多妻制で、オスは複数のメスと交尾し、その交尾も陸上ではなく海上で行います。

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またラッコは出産も海で行い、メスは6か月から9か月ほどの妊娠期間を経て、1度の出産で2kgぐらいの大きさの赤ちゃんラッコを1頭出産します。

オスは子育てには一切参加せず、メスのみが単独で子育てします。

毛づくろいに毎日5~8時間もかけるように、ラッコにとって毛皮は極寒の海で生きていく上で最も重要な物で、常に毛をフワフワにして空気を毛皮の中に取り込み寒さから身を守っています。

また寝るときは海流に流されないようにコンブを体に巻き、足を冷やさないように海水から出して寝ます。

またラッコの面白い生態として、餌を食べるときにお腹の上で石を使って貝を割っている様子などがよく知られているかと思いますが、実は毎回違う石を使っているのではなくお気に入りの石をポケットにストックしており、カキやウニなどを食べる際に自分の石で叩き割って食べるのに使うほか、海底に潜る際にその石をおもりとしても使っているのです。

以上がラッコの生態の特徴となっています。

自然界でのラッコの天敵はサメやシャチとなり、赤ちゃんラッコの1割はホオジロザメの餌食となってしまっています。

その他にも、主食となるカリフォルニアアシカが激減してしまった事により、食うに困ったシャチが90%ものラッコを食い荒らしてしまった事もあります。

かつて18世紀から20世紀初頭にかけて、良質なラッコの毛皮を目的とした乱獲のために生息数が大きく減少してしまい、20世紀初頭には生息数が1,000~2,000頭程度と絶滅寸前までラッコの生息数が減少してしまいました。

現在ではモントレー湾での保護活動などを中心にして少しづつラッコの生息数は回復傾向にありますが、依然として国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価によって絶滅危惧種に指定されています。

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ちなみに日本国内の水族館でも、ピーク時には122頭も飼育されていたラッコの数は現在12頭まで減ってしまっています。

繁殖が難しい上に、海外から輸入してくるのも難しいのが原因のようです。

絶滅危惧種に指定されているため、ラッコの輸出国であるアメリカが全面的に禁止されており、また水族館で人工的に繁殖しようとしても人工飼育では高い確率で早々に死んでしまうようです。

また非常にデリケートな性格をしているため、輸送時や引越した直後などに大きなストレスを抱え死んでしまうことも多いようです。

その反面、石を道具として使ったり芸を覚えたりと頭のいい反面、氷と貝を間違えてしまうなどおっちょこちょいな性格もしており、まさに外見のかわいさとあいまって憎めない性格をしています。

今回の動画はラッコのすごい毛皮の秘密を説明した動画です。

かわいいラッコの赤ちゃんも登場します。

まるでぬいぐるみのようにフサフサしたかわいい野生のラッコの様子を毛皮の秘密と共にご覧ください。