けものフレンズのキャラクター、イワビーのモデルにもなっているイワトビペンギン。
陸上でピョンピョン飛び跳ねて移動する姿が印象的なペンギンで、英語でもRockhopper penguinと呼ばれています。
目の上の黄色い飾り羽と、頭部の羽毛が長く伸び、とさかのような特徴的な冠羽を形成して、
まるでヤンキーのような特徴的な黒と黄色の逆立った毛などから「イケメンなペンギン!」と呼ばれる事も多いですが、実は小型種ながら性格はかなり攻撃的で喧嘩好きなペンギンの側面もあります。
イワトビペンギンは南極周辺にある島々や、南アメリカの南部やニュージーランドの周辺とペンギンの中でも広い範囲に生息していますが、生息地によってミナミ、キタ、ヒガシの3亜種に分かれています。
南アメリカの南部のパタゴニアからフォークランド諸島の周辺海域に生息するのがが「ミナミイワトビペンギン」、
オーストラリアからニュージーランドの南岸海域に生息するのが「ヒガシイワトビペンギン」、
インド洋南部から南大西洋に生息するのがが「キタイワトビペンギン」。
こらのうちキタイワトビペンギンが他の2種と遺伝的にも異なっており、羽冠が長い、体長が大きい、目が赤いなどの特徴があります。
イワトビペンギンの体長は45〜58cm、体重も2.3〜4.2kgとペンギンの中では小型となり、近縁種のマカロニペンギンよりもさらに小さいペンギンです。
ペンギンといえば陸地をヨチヨチと歩く姿が印象的なのですが、このイワトビペンギンもヨチヨチ歩きもするのですが、平地でも専らジャンプする事が多くみられます。
イワトビペンギンがジャンプを多用するのは、岩場を移動することが多い事やそもそも歩くよりジャンプしたほうが早い、などの理由があるようです。
イワトビペンギンは岩場に大きなコロニーと呼ばれる共同の繁殖場を作り、そこで産卵、抱卵、子育てをしますが、ヒナたちがある程度大きくなるとクレイシ(保育園)を形成し、その間に親たちは育ち盛りの子供のために、オキアミなどの甲殻類や小魚などせっせと餌を取りに行きます。
親たちが留守になった防御が手薄な際に、天敵であるオオトウゾクカモメ、オオフルマカモメなどに襲われる機会も多くなりますが、親たちもオットセイやアシカといった天敵に襲われることも多く、まさに命がけの子育てなのです。
そんなイワトビペンギンたちの喧嘩あり、子育てあり、ズッコケありのとある野生の1日をまとめたダイジェスト動画です。