ライオンやトラなどと同様、ネコ科の肉食動物であるオオヤマネコ。
日本ではすでに絶滅してしまいましたが、かつて北海道から九州にかけて日本にもオオヤマネコは生息していました。
オオヤマネコはネコ科オオヤマネ属に分類される中型のヤマネコで、英語での呼称をそのまま使用してリンクス(lynx)とも呼ばれます。
今回は、オオヤマネコの生態や寿命、ミュンヘン動物園(Munich zoo)で撮影されたオオヤマネコの赤ちゃんが脱走する動画などをご紹介したいと思います。
オオヤマネコは、北アメリカやアジア北部、ヨーロッパに広く生息しており、
北アメリカ大陸に生息するカナダオオヤマネコ、
ロシアのシベリアやフィンランドやスウェーデンなど北欧に主に生息しているヨーロッパオオヤマネコ(シベリアオオヤマネコ)、
イベリア半島に生息しているスペインオオヤマネコなどが知られています。
主に草原や森林地帯などに生息していますが、毛皮目的の狩猟や自然破壊などにより生息数を減らしてきており、スペインオオヤマネコにいたっては絶滅危惧種に指定されてしまっています。
オオヤマネコは種類によってそれぞれ大きさは異なりますが、オオヤマネコの仲間で最大となるヨーロッパオオヤマネコの大きさは、体長55~130cm程度、体重15~35kg程度となります。
またオオヤマネコの寿命は、ペットなど飼育環境では20年程度、野生では10~15年程度と言われています。
オオヤマネコの身体的な特徴としては、全体にどっしりとした体格をしていて、美しい長い体毛に覆われています。
また足は長く足の裏も毛で覆われており、雪の上でも寒さを感じず歩くことができます。
この密生した厚い体毛のおかげで、オオヤマネコは極寒の寒冷地で凍えることなく生きていくことができています。
オオヤマネコの身体能力も非常に高く、木登り、泳ぎ、跳躍力すべてを兼ね備えており、また優れた視力と聴覚で何十メールも先にいるネズミでさえも見つけることができます。
肉食動物のオオヤマネコは優れたハンターですが、狩りは待ち伏せスタイルです。
木や岩陰など身を隠せる場所に身を潜め、獲物にゆっくり忍び寄り、奇襲攻撃をかけ獲物を捕らえます。
主にリスやウサギなどの小動物、鳥や魚、昆虫や両生類などを食べますが、アカシカやトナカイ、イノシシなど自分の体重の何倍もあるような獲物を捕食することもあるようです。
その他、ヒツジやヤギなど家畜も襲って食べてしまうようです。
オオヤマネコの生態としては、広いなわばりを持ち基本的に単独で夜間に行動する夜行性の動物です。
性格は荒く獰猛ですが、子猫の時からペットで飼育していたりするとよく人になつくようです。
妊娠したメスは70日程の妊娠期間を経て、1回の出産で2~3匹の赤ちゃんを出産し、2,3カ月程度は授乳します。
オオヤマネコの天敵はトラやオオカミ、ピューマなどですが、クズリに襲われるケースもあるようです。
かつてはユーラシア大陸に広く生息していたオオヤマネコですが、美しい毛皮を目的とした狩猟、家畜を襲う害獣としての駆除、また開発による生息地の破壊などによりその生息数を大きく減らしてしまっており、種によっては絶滅が危惧されており、実際にスペインオオヤマネコは絶滅危惧種にしてされてしまっています。
今回は、ドイツのミュンヘン動物園(Munich zoo)で飼育されているオオヤマネコの赤ちゃんが、柵の隙間から外に脱走してしまう動画をご紹介したいと思います。
好奇心旺盛なオオヤマネコの子猫は遊びたい盛りで、元気いっぱいに動き回ってそのまま柵の外へ抜け出してしまいますが、まだ子猫なので鳴き声もなんともかわいい感じです。
そこへ子猫を心配した母親が様子を見に来て連れ戻そうとしますが、子猫はなんとも親の言う事を聞かないみたいです。
オオヤマネコの親子の愛情にほっこりする動画です。