
シャチはクジラ目マイルカ科シャチ属に分類される海洋哺乳類です。
世界中に広がる広大な海でその生態系の頂点に君臨するシャチは、自然界で天敵はおりません。
よくシャチとサメとどちらが強いのか、と比較されるサメをも捕食してしまいます。
今回はシャチと同じ大型の海洋哺乳類であるクジラをも襲ってしまう統率の取れたシャチの狩りの様子などをご紹介したいと思います。
「海のギャング」として海洋動物の食物連鎖の頂点に位置するシャチですが、その生息地は世界中の海に広がっています。
シャチの体は非常に大きく、その大きさは体長8~10m、体重は6トン以上にもなります。
陸上動物で最大であるアフリカゾウよりも大きな体をしています。
またシャチの寿命は50~80年にもなる、非常に長生きする動物です。
対して、今回シャチの獲物となってしまうミンククジラ(Minke Whale)は、ナガスクジラ科ナガスクジラ属に分類される海洋哺乳類で、コイワシクジラとも呼ばれます。
ミンククジラはクジラの仲間の中では小さい部類ですが、それでも体長は7~8m程度もあります。
いくらシャチが海の王者と言えども、巨大なクジラを仕留めるのはシャチにとっても難しい狩りとなります。
ですが、今回シャチの群れがミンククジラを狩る様子は、シャチの群れの統率の取れた攻撃、粘り強い追跡、高度な戦術などシャチの頭脳の高さがよくわかる狩り動画かと思います。
母親とその子供たちからなる群れで生活するシャチは非常に高い社会性を持ち、群れ独自の言語を使ってお互いにコミュニケーションを取ります。
またイルカなどと同様、エコロケーション(反響定位)を使って獲物や仲間の位置を正確に把握し、相互にコミュニケーションをとって戦略的に獲物を攻撃します。
今回は北極圏近辺の海域で撮影されたシャチがミンククジラを捕食する狩りの動画をご紹介したいと思います。
シャチの群れはチームでそれぞれの役割分担を決め、長時間にわたってクジラを追いかけてクジラを疲労させる役割のシャチ、疲れ切ったクジラに噛みつき怪我をさせ、交代でクジラの上に乗っかかり窒息させる役割のシャチ、そして最後にとどめの一撃を体当たりするシャチなど、
流れるような一連の攻撃でミンククジラを仕留める、チームワークの取れたシャチの華麗な狩りの様子がよくわかる動画です。
シャチは英語で「Killer whale(殺し屋クジラ)」とも呼ばれますが、まさしくその名前の由来そのものに、巨大海洋哺乳類さえも捕食してしまう海に君臨する皇帝といえるでしょう。