夏の楽しいレジャーである海水浴。
ですが、海で泳いでいてクラゲに刺され、痛い経験をした方もいるのではないでしょうか。
しかしながら世界には毒を持たないクラゲがいて刺されても痛い思いをしないどころか、クラゲの大群と一緒に戯れ神秘的な光景を見ることができる湖がパラオにあります。
今回は、パラオの世界遺産であるロックアイランドで数百万匹のクラゲとダイビングする幻想的な動画をご紹介したいと思います。
南太平洋に位置する小さな島国のパラオ共和国。
親日国であるパラオの世界遺産であるロックアイランドのマカラカル島にある塩湖では、数百万匹ものタコクラゲとミズクラゲが生息しています。
タコクラゲの仲間であるゴールデンジェリーフィッシュは、プランクトンを食べるほか、体内に共生性の藻類を持っていて、藻類から栄養を得るために太陽光を求め一斉に湖の上のほうへと上がっていきます。
太陽光を均等に体に当てるために、一筋の太陽の光に照らされている水中を反時計回りに回転しながら泳いでいくクラゲの姿は、まさに神々しい光景です。
クラゲは普通、天敵から身を守るために刺胞と呼ばれる毒針を持っているのですが、ジェリーフィッシュレイクのクラゲたちは外海から隔離された湖で外敵が全く居ない環境に長く生活していた事により、進化の過程で身を守るための毒針が退化していったと考えられています。
ジェリーフィッシュレイクは外海と繋がってはいるのですが、生物の行き来ができるほどのスペースはないので、ダーウィンの「進化論」そのままに、環境によって不必要なものをそぎ落とした進化の結果と言えるのでしょう。
このパラオのジェリーフィッシュレイクはダイビングスポットにもなっており、クラゲの大群と泳げる幻想的な体験ができる場所としてパラオの観光スポットにもなっています。
しかし近年のエルニーニョ現象による少雨によって、塩湖の水温の上昇と塩分濃度の変化による環境変化により、ジェリーフィッシュレイクのクラゲはほぼ死滅してしまっています。
それにより現在はクラゲの生息数は激減しているようですが、クラゲの幼生であるポリプが湖に生息している事が確認されているので、このまま順調に湖の環境が改善されていけばまもなく再びクラゲの大群とシュノーケリングすることは可能になるとのことです。
パラオの国としては、外貨獲得の手段として世界遺産のジェリーフィッシュレイクに観光客をたくさん集めたいという気持ちはあるのでしょうが、人が増えることにより自然環境が破壊されるという側面もありますので、現在は許可証を与えられた人のみがジェリーフィッシュレイクを訪れることができるようですが、スキューバダイビングはまだ禁止となっているようです。
今回は、ドローンも使用してこのパラオのジェリーフィッシュレイクを紹介するアメリカのabcニュースのプログラム動画をご紹介します。
クリアブルーの美しいトロピカルなパラオの海、ロックアイランドの荘厳で神秘的なクラゲの動画をご覧ください。