動物園でカバを見ると、短い足とそのたぷたぷと肥満たっぷりな体型から穏やかでのろまそうな性格の草食動物というイメージのあるカバですが、
実際はその気性の荒く獰猛な性格により、一説には年間3,000人もの人間がカバの犠牲になっているとも言われている最強の野生動物でもあります。
今回はカバの生態や生息地、よその赤ちゃんカバを大きな歯でかみ殺してしまういわゆる「カバの子殺し」の動画などをご紹介したいと思います。
野生のカバの生息地は、サハラ砂漠より南のアフリカ大陸の中部や南部の湖、川、沼、湿地帯など水辺の近くに生息しています。
半水生の哺乳類であるカバは、日中のほとんどを水の中でゆっくり過ごし夜になると餌を食べに陸に上がって活発に活動します。
カバの体の大きさですが、体長は3~4mほど、体重は2~4トンもの大きさとなり、陸上動物ではゾウに次ぐ大きさの巨体動物です。
また生涯伸び続ける大きな犬歯は、長さ40~50cmにも及ぶこともあります。
さらに噛む力も1トンにもなると言われ、怒ったカバがワニを真っ二つにかみ切ってしまう事もあるようです。
カバの寿命は、野生で45~50年程度、動物園などの飼育環境では50年以上も生きるようです。
カバはリーダーのオスを中心にして、複数のメスのカバとその子どもたちからなる20~30頭ほどの群れで生活しています。
メスのカバは8ヵ月程度の妊娠期間を経て、1回の出産で通常1匹の赤ちゃんを出産し、7歳ぐらいまでは母親のそばで子育てされます。
ですのでリーダーは自分のテリトリーを守るため、縄張りに入ってくる他のオスのカバや天敵にもなりうるライオン、ハイエナなどの肉食動物、ゾウやサイなどの草食動物、さらには人間に至るまで自分のテリトリーに侵入してくるものは容赦なく攻撃する非常に獰猛な性格なのです。
リーダーのオスは多くのメスと交尾し自分の遺伝子を残せるのですが、テリトリーをかけた戦いに勝利し新たに縄張りのリーダーとなったオスのカバは、以前のリーダーオスの子供を殺す「子殺し」をします。
ライオンの子殺しと同様です。
子供を持ったメスは子どもが独立するまで長い期間発情しないので、自分の遺伝子を早く、
より多く残すためにはメスを発情させる必要があるため、オスのカバは子殺しすることによってメスの発情を促すのです。
今回は、他のオスのカバに子殺しされてしまう赤ちゃんカバの動画をご紹介したいと思います。
恐らく生後まだ数日の生まれたばかりの赤ちゃんカバかと思うのですが、母親から離れてしまったところをよそのオスに狙われてしまいます。
赤ちゃんカバは必死で逃げますが、オスの大きな歯でかみ殺されてしまうなんとも残忍な光景です。
大人のカバには天敵と呼べる動物が見当たらないほど自然界でも最強ともいえる存在ですが、赤ちゃんカバには天敵は多いようです。