オオカミはイヌ科イヌ属に分類される哺乳動物で、ほぼ全世界に広がって生息しているため肉食動物の中では最も成功した種ともいわれています。
世界各地に広く分布したオオカミには多数の亜種が存在していますが、今回は北半球の高緯度地域に生息するホッキョクオオカミについてご紹介したいと思います。
長く白い毛をまとい、その姿は「幻の白いオオカミ」とも称される美しいホッキョクオオカミ。英語ではそのまま「Arctic Wolf」と呼ばれます。
今回はホッキョクオオカミの生態や特徴、餌となるノウサギとの生死をかけたデッドヒートの模様をご案内したいと思います。
ホッキョクオオカミの生息地は、デンマークのグリーンランド、カナダ北部のクィーンエリザベス諸島、バンクス島など北極圏の島々やスコットランド北部となります。
ホッキョクオオカミの体の大きさは、体長100~120cmほど、体重は45~80kg程度となり、オスの方がメスより大きい体をしています。
亜種であるホッキョクオオカミですが、ハイイロオオカミよりは一般的には小さい体格をしているオオカミとなります。
またホッキョクオオカミの寿命は、野生で7~10年程度、動物園など飼育環境では15年程度と言われています。
肉食動物のホッキョクオオカミは、主にトナカイ、ジャコウウシ、ホッキョクウサギなどを捕食しますが、レミング、ヘラジカ、魚のほかセイウチを捕食することもあります。
他のオオカミ同様に、狩りをする際にも群れで連携して狩りを行います。
ホッキョクオオカミはパックと呼ばれる群れで生活しており、群れの序列もきっちりと決められた統率の取れた組織で生活します。
人間がなかなか近づけない極寒の極地という厳しい環境に生息するホッキョクオオカミの生態についてはわからないことも多く、美しい白い長い毛に覆われた姿はまさに神秘的で、「幻の白いオオカミ」と呼ぶにふさわしいのですが、
ホッキョクオオカミはオオカミの中でも穏やかな性格をしていると言われており、人懐っこく人間に近寄ってくることもあるようです。
今回は、ホッキョクオオカミが餌となる野うさぎを捕食すべくデッドヒートを繰り広げている動画をご紹介したいと思います。
厳しい環境で生息するホッキョクオオカミにとって野ウサギは貴重な食料ですが、野うさぎもそう簡単に食べられる訳にはいきません。
極寒の大地で繰り広げられている生死の攻防をご覧ください。